インボイス制度の開始で売り手・買い手双方に留意すべき点が増えた請求業務。社内外の関係者とのやりとりも多く、人為的ミスが起きやすい業務の1つです。そうした中、「デジタルインボイス」を中心としてデータ連携させれば、売り手・買い手の双方で「手間いらず」な請求業務が実現します。
デジタルインボイスとは、請求書の発行から受領まで、一切人の手を介さずに、売り手と買い手のシステム間で直接データを連携させて自動処理する仕組みです。PDF等の電子データとは異なり、データの項目が統一されている(標準化)、コンピュータが読み取りやすい形式になっている(構造化)――ことから、売り手・買い手の双方で、請求データ発行/受領後の作業が自動処理されるのです。
業務をより効率化し、時間外労働の抑制や人手不足に対応していく上でも、デジタルインボイスへの対応は必要不可欠といえます。
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、国民年金や厚生年金等の公的年金に上乗せする年金制度の1つです。加入は任意で、加入者は、自身で設定した掛金を拠出し、その掛金を元手に自ら選んだ金融商品で運用。運用益を含めて積み立てた年金資産は、原則60歳から受け取ることができます。
働き方やライフコースが多様化する中、老後に向けた資産形成をより一層促進する観点から、令和7年度税制改正において、iDeCoの毎月の拠出限度額が引き上げられます(確定拠出年金法等の改正が前提であり、引き上げの具体的時期は未定/令和7年2月1日現在)。第2号被保険者(会社員等)の場合、企業年金と共通の拠出限度額に一本化。企業年金の有無にかかわらず、「iDeCo+企業年金」の合計拠出限度額は月額6万2,000円となります。第1号被保険者(自営業者やフリーランスの人)の場合、「iDeCo+国民年金基金等」との合計拠出限度額は月額7万5,000円となります。
「自分の財産を誰にどれだけ残すのか」という意思表示を書面にしたものが遺言書です。一般的に用いられる遺言書には「公正証書遺言」「自筆証書遺言」があります。「公正証書遺言」は、公証人が遺言書の作成を手掛けるため無効になる可能性が低く、原本は公証役場で保管されるので改ざんや盗難・紛失等のおそれがありません。その反面、証人が2人以上必要で、費用や手間がかかります。「自筆証書遺言」は、遺言の全文は自筆でなければなりませんが、費用や手間がかからない一方で、「一定の要件を満たしていないと、遺言が無効になる」「破棄、隠匿、改ざんされるおそれがある」といった課題があります。
こうした課題を解消し、自筆証書遺言を安心して残しやすくするための制度が「自筆証書遺言書保管制度」です。この制度は、遺言書の作成者本人が遺言書を法務局に持参し、本人確認を受けた後、法務局において自筆証書遺言(原本)とその画像データが保管されるものです。①法務局で保管されるため、紛失や隠匿、改ざん等のおそれがない②民法で定める自筆証書遺言の形式に適合するかについて法務局が確認するため、外形的なチェックを受けられる――等の利点があります。なお、遺言書の作成にあたっては、税務への影響もあるため、税理士にお声掛けください。
令和7年度税制改正において、話題となっている「年収103万円の壁」の見直し。「103万円」とは、基礎控除額48万円と、給与所得控除の最低保障額55万円を合わせた合計の金額で、所得税が非課税となる範囲をいいます。このことから、「103万円」という金額が1つの区切り(壁)のように強調され、その結果、この金額を目安として就業調整をする人も少なくありませんでした。
「令和7年度税制改正の大綱」(令和6年12月27日閣議決定)によれば、基礎控除額が58万円に、給与所得控除の最低保障額が65万円に引き上げられます。これにより、一部の人を除き所得税が減税となります。特に、これまで「103万円以内」を意識して就業調整をしていた人は、所得税の非課税の範囲が123万円まで拡大することで、働き方が変化することになります。
「103万円の壁」の見直しによって、所得税の課税対象外となる人が増えれば、源泉徴収の対象者が減少します。また、扶養控除の合計所得金額要件も見直されることになります。給与計算システムの活用等、柔軟な対応ができるように今から準備しておきましょう。
社長の「今期やりたいこと」を数字に落とし込んだものが、経営計画です。経営計画は毎月の実績と照らし合わせてこそ、その真価を発揮します。経営計画と実績の「ギャップ」から、「今どうなっているのか」「これからどうしていけばいいのか」など、会社が成長・発展するヒントが見つかります。実績の数字を見て「あれ?」と感じたところから、その背景や要因を探り、打ち手を考えて実行することが大切です。
経営計画の達成のためにも、毎月しっかり最新業績を確認する習慣をつけましょう。
決済手段の1つである、紙の約束手形。約束手形を振り出して支払う側の企業(支払企業)にとっては、①現金での支払日を延ばせるため資金繰りに余裕ができる②金利が発生しないためコストが削減できる──といったメリットがあります。一方で、約束手形を受け取る側の企業(受取企業)にとっては、その裏返し。また、多くの場合、支払企業は仕事を発注する側であり、受取企業は仕事を受注する側=下請の立場にあります。こうした取引上の立場の違いもあり、紙の約束手形による支払いは、受取企業が資金繰りに苦しむ要因の1つとなっていました。そこで政府は、「2026年をめどに、紙の約束手形の利用を廃止する」との方針を打ち出し、これを受けて産業界・金融界では、その実現に向けた取り組みが進められています。
現在、支払手段の1つとして紙の約束手形を利用している企業は、2026年までに、①現金による支払い(原則/インターネットバンキングによる銀行振込を含む)②電子記録債権(でんさい)による支払い――のいずれかの支払手段に切り替えることが必要です。
また、2024年11月以降、下請法(下請代金支払遅延等防止法)の運用ルールが変更され、交付から満期日までの期間が60日を超える約束手形等による支払いは、業種を問わず行政指導の対象となりました。決済手段のデジタル化とともに、支払サイトの短縮が必要な場合は、新たに生じる運転資金の調達方法も考慮しましょう。